花と星の手帖

フィトテラピー、香り、星、数、カード、神秘的だなと思うものについて書き留めるブログです。

少年少女講談社文庫『星ものがたり』『花ものがたり』①

先に買ったのは『星ものがたり』でした

 

誰にでも、振り返るとこれが自分の原点だったなと思うものがあると思いますが、わたしにとってそれはこの本2冊です。

 

どちらも少年少女講談社文庫シリーズから出ていたもの。
長くなってしまいそうなので、今日はこの少年少女講談社文庫について、そして次回『星ものがたり』、次々回に『花ものがたり』について書きたいと思います。

 

さて、まず読んだのは『星ものがたり』、7歳か8歳の頃でした。
星占いに興味があったので「星」がついたタイトルに惹かれたのだと思います。

さらに「ものがたり」とひらがなで書かれているのが、漢字の「物語」よりもやさしく、かつロマンあふれる印象を子どものわたしに与えていたように思います。

上手く言えませんが、漢字の「物語」だと起承転結、はい終了、のようなはっきりした構造を思い浮かべるところを、ひらがなの「ものがたり」だと、あ、そういえばこれも思い出したから話すわ、みたいなゆるやかさがあるように感じるのです。

 

ところで少年少女講談社文庫は、ネットで調べたところ1972年に刊行が開始され、後に講談社文庫に編入されたそうです。
わたしが持っている『星ものがたり』は第5刷として昭和53年(1978年)に刊行されたもの。ちなみに初版は昭和50年(1975年)です。


カバー右下を見ると、「科学・記録となぞなぞ」と書いてありますが、これは少年少女講談社文庫のカテゴリーの一つ。
ほかには「名作と物語」「伝記と歴史」「図鑑と図解」があります。

 

「えらぶのは,きみにまかせる!」― 昭和を感じる雰囲気。

 

こうして並ぶタイトルを見ていると、時代を感じてなかなか面白いです。

「名作と物語」全63冊に選ばれしタイトルを眺めては、もし今63冊を選ぶなら何が並ぶのかな~と想像したり、『海底二万マイル』より深い『海底五万マイル』があったのか、と驚いたり。小松左京『宇宙人のしゅくだい』はどんなお話なんだろう、とか(現在は講談社 青い鳥文庫として出版されていました)。

それから、やっぱりスポーツといえば野球だったんですね。
『王選手のひみつ・7』という本もありますが、子どものころは「~のひみつ」というタイトルに心を鷲づかみにされていました。
これもひらがなで「ひみつ」の方がより謎めいているように感じます。

そして戦争関連の本も目立つと思いました。
思えばわたしが子どものころは、日本の家族を探す中国残留孤児がテレビでそれぞれの出自や家族へのメッセージを伝える番組がまだ存在していました。
戦争が「現在」とまだ生々しくつながっていることを感じられる時代だったのですよね。

わたしがこの中で持っていたのは上記2冊と、『知らないとそん500』。

これは眠気を覚ましたいときは舌の先で鼻と上唇の間を舐める、などの豆知識をまとめた本です。

小学2年生の時にクラスで各自1冊本を持参して学級文庫を作っていたのですが、わたしはこの本を持って行きました。
そして当時好きだった男の子がそれを読んでいるのを見てドキドキしていた… という思い出があります。

 

では次回は、久しぶりに『星ものがたり』のページをめくってみたいと思います。